FRASER MONTHLY ふれいざーPage 27 「次の100年へ残す再生プロジェクト Royal Roads University 日本庭園 茶室プレオープンを開催」

Oct.2024

次の100年へ残す再生プロジェクト  

Royal Roads University 日本庭園 茶室プレオープンを開催 先月号で紹介した、Royal Roads University (2005 Sooke Road, Victoria, BC)の100年以上の歴史を持つ美しい日本庭園の大規模な再生計画で茶室が完成し、8月28日にプレオープンが行われた。 

式にはRoyal Roads University学長、日本名誉総領事、Colwood市およびLangford市の市長、考古学者、 ビクトリア日本語学校校長等が出席、ビクトリア裏千家淡交会のメンバーが中心となり、茶会が開かれた。

イベント冒頭では、Ogawa Landscape Designの代表であり、設計、施工者の小川隼人氏が、茶室建設中の苦労やエピソード交え、「毎日、自然の中の動物たちに挨拶しながら作業を進める中で、私も自然の一部であると実感しました。

この場所は単なる建物ではなく、多くの方々が自然の美しさや季節の移ろいを感じ、新たな出会いを育んでくれることを心から願っています。茶室に入る前に茶庭で心を清め、世俗を離れた特別な空間で一服を楽しんでいただきたい」と述べた。 その後テープカットが行われ、ゲストたちは完成したばかりの畳の香りが漂う茶室へと招かれた。茶会では裏千家淡交会出張所駐在講師のキース・スナイダー氏が茶道の説明を行い、ビクトリア裏千家淡交会の三戸和子さんがお茶を点て、ゲストは和菓子と抹茶を堪能した。この茶室の建造には、地元のダグラスファーを使用し、日本の伝統的な構法によって作られた。八畳の広間の茶室は全ての場所から庭を眺められるデザインになっており、雪見障子と襖を閉じると外部から遮断された異空間を演出している。柱、梁、垂木、軒、縁側には無節のダグラスファー、雪見障子と床材は檜を、水屋や地袋にはカナディアンメープルと杉、そして床の間にはブラックウォールナットを使用している。畳は京畳、襖には掛川和紙を用いており、天井には編んだ蒲(がま)を設え、壁は聚楽塗りで仕上げられた。玄関には地元産の玄武岩と檜の格子ドア、待合にはレッドオークが用いられ、各素材の特長を最大限に活かした作りとなっている。

また、カナダの建築法に沿ったバリアフリーになっており、本格的な茶事はもちろん、花道、香道、書道など様々な用途に使える。 今後、この八畳間と四畳半小間を屋根つきの渡り廊下で繋ぎ、北米では類をみない規模の本格的茶室を作る予定。このプロジェクトでは、茶室に続き、茶庭、メインゲート、神輿舎、花見ガーデン、盆栽園、菖蒲園、そして既存の滝や小川を補修し、禅ガーデンとしてリニューアルする計画が進行中である。月刊 ふれいざーVancouver 

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